明治初頭、欧米との不平等な貿易に疲弊する日本の状況を憂え、武具商・森村市左衛門は福沢諭吉に相談し、外貨獲得を目的に陶磁器の輸出を始めました。
当時のヨーロッパではマイセンやジノリ、セーブルなど高級陶磁器メーカーがしのぎを削り、美しく優雅で豪華なデザイン様式が主流となっていました。
その要求に応えるため、研究を重ね、最高の技術と芸術により作り出された日本独自の西洋陶磁器は、工業的にも優れた技術と日本の伝統的な感性が融合した芸術品として高い人気を博しました。そして一世紀を経た今、「オールドノリタケ」と呼ばれ、世界中のコレクターに愛されています。